A frog went a courtin' and he did ride,
A frog went a courtin' and he did ride
A sword and a pistol by his side.
カエル殿がひらりとまたがり求婚へゆく、*1
カエル殿がひらりとまたがり求婚へゆく
剣とピストルを腰にさげて。*2
He went down to Missy Mouse's door,
He went down to Missy Mouse's door
Where he had been many times before.
カエル殿は小ネズミ嬢の玄関へゆく、
カエル殿は小ネズミ嬢の玄関へゆく
今まで何回も通った場所へ。
"Missy Mouse, are you within?"
"Missy Mouse, are you within?"
"Yes, kind sir, I sit and spin."
「小ネズミ嬢、おいでですか?
小ネズミ嬢、おいでですか?」
「ええ、優しい旦那さま、座って糸紡ぎしてますの」
Took Missy Mouse upon his knee,
Took Missy Mouse upon his knee
Said, "Missy Mouse, will you marry me?"
カエル殿は小ネズミ嬢を膝に抱き上げた、
カエル殿は小ネズミ嬢を膝に抱き上げた
「小ネズミ嬢、僕と結婚してくれますか?」
Without my Uncle Rat's consent,
Without my Uncle Rat's consent
I wouldn't marry the president.
「大ネズミおじさまが賛成してくださらないと、
大ネズミおじさまが賛成してくださらないと
殿下と結婚するわけにはまいりませんわ」*3
Uncle Rat laughed and shook his fat sides,
Uncle Rat laughed and shook his fat sides
To think his niece would be a bride.
大ネズミおじさまは太鼓腹を揺らして大笑い、
大ネズミおじさまは太鼓腹を揺らして大笑い
姪を花嫁に送り出そうと考えながら。
When Uncle Rat did his consent,
When Uncle Rat did his consent
The weasel wrote the publishment.
大ネズミおじさまが賛成したので、
大ネズミおじさまが賛成したので
イタチが結婚のお知らせを書き上げた。*4
Next came in was a bumblebee,
Next came in was a bumblebee
Danced a jig with a two-legged flea.
次にやってきたのはマルハナバチ、
次にやってきたのはマルハナバチ
二本足のノミとジグを踊った。
The owl did hoot and the birds they sang,
The owl did hoot and the birds they sang
And through the woods the music rang.
フクロウはホーホーとはやし、鳥たちは歌った、
フクロウはホーホーとはやし、鳥たちは歌った
森中に音楽が響き渡った。
Where will the wedding breakfast be?
Where will the wedding breakfast be?
He went down yonder in a hollow tree.
婚礼のごちそうはどこに置こう?*5
婚礼のごちそうはどこに置こう?
カエル殿は遠くまで行き木のうろの中に入り込んだ。
What will the wedding breakfast be?
What will the wedding breakfast be?
Two green beans and a black-eyed pea.
婚礼のごちそうは何にしよう?
婚礼のごちそうは何にしよう?
さやいんげんが二本に、黒目豆がひとつぶ。*6
They all went sailing across the lake,
They all went sailing across the lake
And got swallowed up by a big black snake.
みんなが湖を渡っていると、
みんなが湖を渡っていると
大きな黒ヘビにぱくりと飲み込まれてしまった。*7
There's bread and cheese upon the shelf,
There's bread and cheese upon the shelf
If you want any more, you can sing it yourself.
パンとチーズは棚の上、
パンとチーズは棚の上
もっと聞きたいなら、自分で歌いなよ。*8
*1 このあたり、絵本やアニメによっては「馬に乗ったカエル」として描かれることもあるが、特に馬とは指定されていないのでカタツムリとかカブトムシとかに乗ったとも解釈できる。
*2 カウボーイ風に描かれることもあるが、剣と銃をさげて騎乗するのは騎兵(特に火器を装備した竜騎兵)の正装でもある。これから求婚しに行くので正装しているわけである。
*3 the presidentは大統領のことではなく、何かのトップである人に対する敬称的なもの。「閣下」とか。
*4 昔は新聞などの告知欄の方がよく使われた。
*5 breakfastは普通朝食を指すが、wedding breakfastに関しては「披露宴」そのものを指す。
*6 黒目豆は小豆を白黒反転したような豆の一種。クロササゲとも。
*7 ネズミヘビとも。全長2.5mほどにもなる大型のヘビ。ヘビ類は割と泳げるらしい。
*8 似たようなフレーズが、童謡《オリバー・クロムウェル》にも出てくる。
text & tune: 16世紀頃にスコットランドで発祥した童謡のアメリカ版
全滅エンドは伏せて、宴会で終わるバージョンもよくある。
詳しい解説はイギリスバージョンのA Frog He Would A-Wooing Go《カエルくんの求婚》にて。
バール・アイヴス
収録アルバム: The Best of Burl Ives
おまけ:『トムとジェリー』のエピソード「ひげも使いよう」に登場する、ジェリーの親戚「ペコスおじさん」が得意としているのがこの歌(ただし歌詞はまともに覚えていない模様)。切れたギターの弦の代わりにトムのヒゲを強奪しまくる傍若無人なキャラで、トムはもちろんジェリーも振り回される羽目になる。再登場回「おじさんに降参」では珍しく二匹が協力しておじさんに対抗するも、結局最後までやられっぱなしで、おじさんが帰ったあと二匹して疲労困憊しぶっ倒れるというオチになっている。
He went down to Missy Mouse's door
Where he had been many times before.
カエル殿は小ネズミ嬢の玄関へゆく、
カエル殿は小ネズミ嬢の玄関へゆく
今まで何回も通った場所へ。
"Missy Mouse, are you within?"
"Missy Mouse, are you within?"
"Yes, kind sir, I sit and spin."
「小ネズミ嬢、おいでですか?
小ネズミ嬢、おいでですか?」
「ええ、優しい旦那さま、座って糸紡ぎしてますの」
Took Missy Mouse upon his knee,
Took Missy Mouse upon his knee
Said, "Missy Mouse, will you marry me?"
カエル殿は小ネズミ嬢を膝に抱き上げた、
カエル殿は小ネズミ嬢を膝に抱き上げた
「小ネズミ嬢、僕と結婚してくれますか?」
Without my Uncle Rat's consent,
Without my Uncle Rat's consent
I wouldn't marry the president.
「大ネズミおじさまが賛成してくださらないと、
大ネズミおじさまが賛成してくださらないと
殿下と結婚するわけにはまいりませんわ」*3
Uncle Rat laughed and shook his fat sides,
Uncle Rat laughed and shook his fat sides
To think his niece would be a bride.
大ネズミおじさまは太鼓腹を揺らして大笑い、
大ネズミおじさまは太鼓腹を揺らして大笑い
姪を花嫁に送り出そうと考えながら。
When Uncle Rat did his consent,
When Uncle Rat did his consent
The weasel wrote the publishment.
大ネズミおじさまが賛成したので、
大ネズミおじさまが賛成したので
イタチが結婚のお知らせを書き上げた。*4
Next came in was a bumblebee,
Next came in was a bumblebee
Danced a jig with a two-legged flea.
次にやってきたのはマルハナバチ、
次にやってきたのはマルハナバチ
二本足のノミとジグを踊った。
The owl did hoot and the birds they sang,
The owl did hoot and the birds they sang
And through the woods the music rang.
フクロウはホーホーとはやし、鳥たちは歌った、
フクロウはホーホーとはやし、鳥たちは歌った
森中に音楽が響き渡った。
Where will the wedding breakfast be?
Where will the wedding breakfast be?
He went down yonder in a hollow tree.
婚礼のごちそうはどこに置こう?*5
婚礼のごちそうはどこに置こう?
カエル殿は遠くまで行き木のうろの中に入り込んだ。
What will the wedding breakfast be?
What will the wedding breakfast be?
Two green beans and a black-eyed pea.
婚礼のごちそうは何にしよう?
婚礼のごちそうは何にしよう?
さやいんげんが二本に、黒目豆がひとつぶ。*6
They all went sailing across the lake,
They all went sailing across the lake
And got swallowed up by a big black snake.
みんなが湖を渡っていると、
みんなが湖を渡っていると
大きな黒ヘビにぱくりと飲み込まれてしまった。*7
There's bread and cheese upon the shelf,
There's bread and cheese upon the shelf
If you want any more, you can sing it yourself.
パンとチーズは棚の上、
パンとチーズは棚の上
もっと聞きたいなら、自分で歌いなよ。*8
*1 このあたり、絵本やアニメによっては「馬に乗ったカエル」として描かれることもあるが、特に馬とは指定されていないのでカタツムリとかカブトムシとかに乗ったとも解釈できる。
*2 カウボーイ風に描かれることもあるが、剣と銃をさげて騎乗するのは騎兵(特に火器を装備した竜騎兵)の正装でもある。これから求婚しに行くので正装しているわけである。
*3 the presidentは大統領のことではなく、何かのトップである人に対する敬称的なもの。「閣下」とか。
*4 昔は新聞などの告知欄の方がよく使われた。
*5 breakfastは普通朝食を指すが、wedding breakfastに関しては「披露宴」そのものを指す。
*6 黒目豆は小豆を白黒反転したような豆の一種。クロササゲとも。
*7 ネズミヘビとも。全長2.5mほどにもなる大型のヘビ。ヘビ類は割と泳げるらしい。
*8 似たようなフレーズが、童謡《オリバー・クロムウェル》にも出てくる。
text & tune: 16世紀頃にスコットランドで発祥した童謡のアメリカ版
全滅エンドは伏せて、宴会で終わるバージョンもよくある。
詳しい解説はイギリスバージョンのA Frog He Would A-Wooing Go《カエルくんの求婚》にて。
バール・アイヴス
収録アルバム: The Best of Burl Ives
おまけ:『トムとジェリー』のエピソード「ひげも使いよう」に登場する、ジェリーの親戚「ペコスおじさん」が得意としているのがこの歌(ただし歌詞はまともに覚えていない模様)。切れたギターの弦の代わりにトムのヒゲを強奪しまくる傍若無人なキャラで、トムはもちろんジェリーも振り回される羽目になる。再登場回「おじさんに降参」では珍しく二匹が協力しておじさんに対抗するも、結局最後までやられっぱなしで、おじさんが帰ったあと二匹して疲労困憊しぶっ倒れるというオチになっている。